4章 撮影のきほん

おさえておきたい!撮影のきほん

おさえておきたい!カメラのきほん

POINT

  • 誌面の印象は写真で決まる
  • 何を伝えたいかを明確にする
  • 撮影のポイントは被写体の整理と構図

撮影上手くできるかな…。あっ先輩ちょっといいですか?(パシャッ)

何で私?私、写真は苦っ…。

あれ?かなりいい写真が撮れたかも…

…まだまだね。しっかり教えてあげるわ(照)

お願いします!(ニヤッ)

誌面の印象は写真で決まる

写真は誌面のなかでも真っ先に視線がいきやすく、誌面全体の第一印象を写真が決めてしまうこともあります。写真は誌面の見た目を左右させるほど大きな効果をもった素材です。良い写真を撮るためにはどのようなポイントを抑えるとよいのか、一緒に学んでいきましょう。

何を伝えたいかを明確にする

形・色・動き・表情など、写真はそのものの様子を視覚的に伝えることで、文章内容の理解を手助けする役割を果たします。そのため、一番は何を伝えたいのかを明確にしておかなければなりません。企画に沿った視覚情報を的確に捉えて、メッセージ性のある写真撮影を目指しましょう!

伝えたいのは食材の様子?それともリンゴ?

誌面の印象を左右する3つのポイント

被写体を整理する

写真はイメージを伝えるための素材(情報)の1つです。
写真のなかでさまざまな被写体が写っていると、かえって情報の要素が増えてしまい、混乱を招いてしまうことがあります。逆に情報が少なすぎてピンポイントでしか写っていない写真では、伝わりづらくなってしまうことも…。撮影で大切なのは、被写体は必要な情報を整理すること。なるべく余計なものを写さないよう、シンプルにまとめることを心がけましょう。

そのとき役立つ「フレーミング」という方法をご紹介します。
フレーミングとは、画面の切り取り方を吟味することを言い、写真に写したいと思うものを絞って、余計なものを外す作業をいいます。このフレーミングを行うことで、写真の情報をよりシンプルにさせて、わかりやすく伝えることができます。
主題を決めたら、次にフレーミングにもこだわって撮影をしてみましょう!

テーマが「丘の桜」という写真があったとします。

Aの写真は画面いっぱいに桜が写っています。桜自体の様子はしっかりわかるのですが、それ以外の情報が少なくて“丘にある”という情報がわかりにくくなっています。Bも少し高い場所に桜があることは多少伝わりますが、もう少し写真からの情報が欲しいところですね。今回のテーマの場合は、Cのような構図がよいでしょう。桜を引きで撮影し、背景に空が広く写っていることで高い場所にあるという様子もうかがえて、はっきりと丘の上に桜があることがわかりますね。

A
B
C

縦型・横型で印象はどう変わる?

写真を“横”で撮るか、“縦”で撮るかだけでも、写真の描写は大きく変化します。横位置で撮影する写真はゆったり広く情景を見せるのに向いていて、縦位置での撮影写真は被写体を限定的に力強く見せるために向いています。 予め誌面のラフを作成して、どのような扱いで写真をするか決めておくと撮影がスムーズに進むのでおすすめです。

縦位置は迫力のある描写が得意。
被写体を目立たせて写すことができる。
横位置は左右に空間ができるため、情景に広がりを持たせるのが特徴。

シルエットに注目して構図を活用しよう

構図が意識できるようになると画面内の要素が整理され、見やすい写真になります。画面内における被写体のラインやシルエットに注目して構図を組み立てるようにしましょう。
ここでは基本の3パターンをご紹介します!

(3分割構図)
画面内を縦横に三分割した際のラインの交点を参考に構図を組みます。バランスよく被写体を配置したい場面で効果を発揮します。
(日の丸構図)
画面の中心に被写体を配置する構図パターン。とにかく主題を目立たせたい場面で重宝します。被写体のポーズや格好によっては、見栄えが単調になりやすいので注意が必要です。
(対角線構図)
対角線を意識して被写体を配置する構図です。斜めに分割した線の上に被写体を置いて撮影するだけで躍動感を出したりすることができます。

写真の活用あれこれ

撮影された画像の例をご紹介します!
アウトプットの形がわかっていると、撮影もイメージしやすくなりますね!