編集会議を有意義なものにする心構え

POINT
- 事前準備をしてから会議に参加しよう
- 読者目線を意識しよう
- 全員が共通認識を持とう

来週は編集会議ね。会議の準備はできた?

はい。もうばっちりです!

あら~!それもう間違いなく素晴らしい会議になるわね~

妙な緊張が…。
編集会議とは
編集会議とは、全員が社内報の完成に向かって共通のイメージを持ち、円滑に進めていくための情報共有の場です。また、どんな内容にするのかを決定する社内報の質にも関わる非常に重要な時間となります。
<編集会議で話し合うこと>
・前号社内報でのよかった点、改善点
企画テーマ、内容、制作進行まで振り返ります。また、社員の声が届いていれば編集メンバーに共有しましょう。たとえば、「面白かった」「勉強になった」などのプラスの声は、さらによい社内報を作ろう!といった編集メンバーのモチベーションにつながります。
・発行スケジュール
・台割(ページ構成)
・表紙の方向性
・特集企画(ここに時間をかけましょう)
・連載企画(誰に登場してもらうか、どこの部署を取り上げるかなどを確認します)
・編集メンバー内での役割分担(誰が、いつまでに、なにを確認するのかを決めます)
・その他、編集メンバー内で共有しておいた方がよい社内の動きなど
会議参加は準備をしてから
「さあ、会議開始!」「それで…なにから話しましょう?」
よくあるシーンですが、これでは何をするかも決まっておらず、全体の進行が遅れてしまいますね。
編集会議は関連メンバーが集まれる貴重な時間です。
その時間を有意義なものにするためには、各々がアイデアや考えを予め準備してから会議に参加する意識が大切です。会議ではそれらの持ち寄った情報をすり合わせる時間にあてていきましょう。
では、具体的にどのようなものを用意しておくとよいのか。
予め準備するとよいものについてご紹介します。
●スケジュール表
全体や各ページの進行を確認したり、先々の動きをイメージしたりすることができます。
事前に制作進行のピークがわかり、各担当が準備や調整に余裕が持てるようになります。
●台割表
全体の骨子となる台割表があると、冊子全体の構成やボリュームを捉えることができます。
●ラフ案
具体的なビジュアルとしてわかるものを用意しておくと、最終的なアウトプットのイメージがつきやすくなります。
●バックナンバー
企画内容や演出、撮影シーンや掲載表記など、過去事例として制作の参考になります。
●参考資料
コンテンツに関わりがありそうな情報を事前にリサーチしておくことで、企画を膨らませるヒントになります。
編集会議に参加する際の心構え
ここでは編集会議に参加するときの心構えを説明します。
●発行目的を念頭におく
そもそも、なぜ社内報を発行するのでしょうか。
発行目的は会社ごとに異なりますが、代表的なものとして4つあります。
①経営理念や経営方針の理解
②社員同士のコミュニケーション促進
③会社情報の共有
④会社の歴史を継承
これらの発行目的から逸れてしまうと、社内報として効果的なメッセージを届けることができません。だれに、何を、どのように伝えるかについて、読者である社員の目線でいることを意識しましょう。
社内報の発行目的について詳しい内容は、0章の『社内報は何のため?初めて担当者になったらまずはターゲットと目的確認!』を確認してみてください。
●ターゲットを意識する
読まれるコンテンツをつくるには、ターゲットである読者(社員)にとって“今ほしい”情報を提供する企画が必要です。社会・会社・社員の動きを俯瞰で観察しながら、読者に関心がありそうなテーマや話題を取り上げることを意識しましょう。
テレビや新聞、もしかしたら、社員同士の会話のなかにもヒントが見つかるかもしれません。
●特集に時間をかける
特集は号の目玉であり、冊子の中で一番伝えたいメッセージが詰まった企画となります。
連載企画と違って、特集はゼロから組み立てていくページです。編集会議では特集について重点的に話し合いを行い、目的・方法・手段を明確にしておきましょう。 特集で取り上げる予定の関係者に予めヒアリングをしておくと、より企画のポイントを抽出しやすくなります。
●依頼先の候補を考えておく
部署紹介はどこを取り上げるか、オフタイム紹介の寄稿は誰に書いてもらうかなど、社内報に登場してもらうための「人選」は、編集部にとって悩みのタネになりがちです。会議までに、協力してもらう候補先を2~3個ほど考えておきましょう。連載企画の場合は、寄稿や撮影を登場者自身にお願いすることが多くなります。早めにお願いをしておくことで相手も余裕を持って用意ができ、万が一のときにも対応がしやすくなります。
●(番外)編集会議以外でも、こまめな進捗確認を
社内報制作において、スケジュール通りに進めることは非常に大切です。
制作が本格的に進んでからも、誰が、いつまでに、何をするのかを共有する時間を設けるようにしましょう。
これらを意識しながら、メンバー同士コミュニケーションを深め合い、読者に親しまれる社内報づくりを目指していきましょう!