2章 企画のきほん

社内報を制作する前に、企画内容を整理しよう。

POINT

  • いきなり企画の切り口(表現方法)に飛びつかない

センパ~イ、社内報のよい企画ってどんなふうに生まれるんでしょうか?

そうね~そもそも「よい企画」って、だれ目線? どんな内容が書かれていたら、よいってことになるのかな?

えっっ。。。(答えられない)

答えられないってことは、「企画」の正体がまだまだ見えていないってことよ。んじゃ、一緒に探しにいくとしますかー!

1.テーマ(目的)を決める

社内報の企画を考えるとき、毎年恒例の企画だから昨年同様に素材を集めようといったように、なんとなく制作をスタートしていませんか?制作をスタートさせる前に、どんなことを伝えたいのか、内容を整理することが大切です。

社員が注目し始めているテーマや人物を箇条書きなどで書き出していきます。

たとえば、

●トップからのメッセージを届けたい

●経営理念やビジョンを浸透させたい

●グループ会社事業の理解促進をはかりたい

●部署間のコミュニケーション促進

●社員間のコミュニケーション促進

●社員のスキルアップ

●社員の意識改革、モチベーションアップ

●社内の取り組み共有・理解

●息抜き・お楽しみ など

テーマを決めるときはアレもコレもと欲張らず、「メインテーマは1つ」の意識で選ぶと企画のブレが少なくなります。

2.メインターゲットを絞る

その企画で、一番伝えたい人はだれでしょうか?

たとえば、書店の雑誌コーナーを想像してみてください。年代、興味・関心ごとなどによって細かく読者を設定した雑誌が並んでいますよね。“読者を絞る”という点は社内報も同じこと。興味を持って読んでもらうために、だれに向けたメッセージなのかをイメージしてみましょう。

たとえば、

●新人、中堅、ベテラン(年代・キャリア軸)

●営業、技術、事務(職種軸)

●国内、海外(拠点軸) など

「社内報の対象者は全社員のため、メインターゲットを絞れません」といったお悩みを耳にしますが、社内報の冊子全体ではなく、「企画」単位でメインターゲットを設定するとよいでしょう。

3.アイデアをまとめる

テーマ(目的)、メインターゲットが見えてきたら、次にアイデアをまとめていきます。

アイデアは、読後感と一緒に考えていくとよいでしょう。

たとえば、

アイデア

グループの中で、自分らしく働いている人にフォーカスし、その人から「自分らしく働く」ためのヒントを共有してもらうことで、読者が自分の目標設定ができるようにしたい。

読後感

●今までよりも、視野を広げられるようになる

●具体的なアクションを思い浮かべることができる など

4.企画の切り口(編集)

アイデアがまとまってきたら、ようやくここで実際の誌面の構成に入ります。

掲載するコーナー、見せ方、素材、デザイントーンなど、どんな形が一番効果的でしょうか?

掲載コーナー

□特集    □レギュラー   □別冊    □その他

掲載ボリューム

□6P  □4P  □2P  □1P  □1/2P  □1/4Pなど

記事の見せ方

□ インタビュー

□ 対談

□ 座談会

□ 寄稿 など

必要素材

□ 原稿

□ 写真

□ その他コメント など

デザイントーン

□ 文章を中心に見せる

□ 絵や写真を中心に見せる

□ グラフや表で解説を加える

□ 楽しい、スタイリッシュ、シンプル、親しみのある など

5.タイトルをつける

すべての情報が揃ったら、企画にあったタイトルをつけましょう。

よいタイトルは、読者の心になにかしら引っかかりを残します。

たとえば

●書いている内容が読まなくてもわかる具体性のあるもの

●これを読むと自分にメリットがあると思わせるお得感

●ここにしか掲載されていない情報である、という限定感

●世の中の流行や、昔からよく知られた言葉をモジったユーモアのあるもの

●読者への投げかけ、疑問形 など

「企画」を決めるためのステップをご紹介しました。

社内報を読んでワクワクする社員の姿を想像して、良い企画をどんどん生み出していきましょう!